麻雀から人生の教訓 ~暇ネタです

 きょうの題名を読んで「なんだこれ?」と感じたかたも多いのではないかと思います。昔聞いた話を思い出したので備忘録として書いておくことにしました。
 今回は、前置きが非常に長く、結論は最後なので途中は飛ばしてもいいと思います(笑)
 

 私のかつての上司で、やたらと麻雀が強いという噂のかたがいました(私自身直接対戦したことがないのでその真偽は分かりませんw)。その人があるとき「イーシャンテン半の心持ち」という話をしてくれました。
 

 麻雀をやったことがない人のためにちょっと解説します。
 麻雀は通常4名でやります。各プレーヤーは手持ちの麻雀牌13牌を保持しながら、14枚目にあたる1牌を「山」から4人順番に引くか、他の人が「川」に捨てる牌をもらう(ポンとかチーという発声が必要です)かして、自分の手持ちの13牌と最後の1牌の計14牌で、ある特定の組み合わせの状態(=これを「役」といいます)を他の人より早く作りあげるゲームです。他の人より、早く「役」を作り上げることができれば(=これを「上がる」といいます)その人の勝ち。「役」の難易度により他の人から得られる点数の高さが決まります。
 
 ですから、麻雀のプレーヤーは、いかに自分の手元の牌の組み合わせを人より早く/点数を高く組み上げるかに集中します。
 しかし麻雀ってそんなに単純なものではなくて、周りの人がどんな牌をどんな順番で捨てているか、その時のその人のしぐさや表情だったり、運の「流れ」だったり、(とてもではないですが)自分の手元だけ見ていれば勝てるというゲームではないのです。(経験者はここで深くうなずくはずww)
 

 ちょっと本題に戻って「イーシャンテン」についても解説します。
 
 イーシャンテンとは、そこからあと1牌入れ替われば上がりの直前(これをテンパイいいます。後は他の人が自分の上がりの牌を捨ててくれればOK、もしくは自分でその上がり牌を引いて来れば上がり)という状態です。ちなみに、イーシャンテンの一歩手前(要は、あと2牌が入れ替われば上がりの直前になる)の状態はリャンシャンテンと言います。
 
 麻雀においてこのリャンシャンテンかイーシャンテンの状態は「次にどんな牌が来るか、上がりに一番点数が高く・効率的・上がれる確率の高い構えにするにはどうするか」という幅広な(言い換えれば、「一歩引いた」「その後の動向に柔軟に対応する俯瞰的な」)戦略を持たねばならない状態なのです。しかもリャンシャンテンの状態ではイーシャンテンの状態よりもより広い可能性を考え、イーシャンテンではより明確なビジョンを絞り込んで手元の牌を揃える状態になります。
 

 で、やっと本題ですw
 

 その上司が教えてくれたのは、(麻雀に限らず人生全般的に)最終的な結果を出す(=麻雀だと「上がる」)には、ある程度、今後の(直近の具体的な)戦略や実行計画はイメージしつつも、その部分にだけフォーカスしすぎて狭窄眼(きょうさくがん)に陥らないことが大切。一歩半引いた心持ちで、他の可能性も念頭に置きつつ、その後に起こることに柔軟に対応する・・・ことが肝要なんだよ、ということでした。
 人は、ゴールが近づくと目の前にある作業・課題をシャカリキになってクリアしようとします。まぁ、それはそれで必要なのですが、そんな中でもこのリャンシャンテンとイーシャンテンの中間「イーシャンテン半の心持ち・気構え」が人生では大切なんだよ、と。
 
 この話、15年前くらいに聞いたのですが、いまだに覚えています。人生の教訓ですなw