管理釣り場の経営って大変(そう)・・・

例えば、とある釣り場さんXに行ったお客さんAさんが「以前と比べて釣れなくなったなぁ」と感じたとします。
事実として釣れる魚が減ったとして、それにはどんな原因が考えられるでしょうか。例えば・・・


管理釣り場さんXの資金繰りの問題で、放流のために買い付ける魚を減らさざるを得なくなった。
★資金はあるけれど、契約していた養鱒場が何らかの理由で閉鎖し、魚を調達することができなくなった。他の業者を探すも、なかなか見つからないため、放流魚が入手できない。
・魚はそれなりに入れているのだけれど、池の地形や水の流れを変えたため、魚がバイトしづらくなった。
・レギュレーションを変更してリリース専用にしたので、スレた魚が多くなり、新しい魚をいれづらくなったことで、釣れづらくなった。
・地下水の汲み上げ量が減って、水の循環が悪くなり、結果として魚の活性が上がらない。


・・・など、妄想も含めて考えればキリがありませんね。
これらの理由って、よっぽど明確に目に見える変化でないかぎり、一般のお客さんには把握できませんし、究極言ってしまえばAさんにとってそんな理由はどうでもよくて、とにかく結果が出ない(=魚が釣れない)という事実だけが重要、ってこともあろうかと思います。(3,000円とか4,000円のお金を払って魚釣りに行ってるわけですから、魚が釣れないのは致命的ですよね。)


そうすると、釣り人Aさんはこの釣り場さんXに行かなくなってしまいがちになると思います。この状態が続くと、その管理釣り場さんXとしては「釣れない → 人が行かない → 経営が苦しくなる → 放流ができない/減るなどで魚がますます釣れなくなる → ・・・」という負のスパイラルに突入し、何らか劇的な変化を起こさない限りその釣り場さんXは閉鎖になってしまうでしょう。


とすると、どうなるか・・・・。(下記、結構極論です。)
・行ける釣り場さんが減ると、当然他の釣り場さんに行くことになります。
・釣れる釣り場さんY(=行きたい!と思わせる釣り場)に人が増えます。
・釣り場さんYは「釣り人が増える → もうかる → 放流資金にお金が回せる →放流が増える → 釣れる! → 釣り人が増える → ・・・」という正のスパイラルに乗ります。


で、これが度を越すと、その釣り場さんYは、いつも釣り人がたくさん来て、隣の人戸の間隔が狭くなり、(魚は釣れるものの)釣りづらくなるかもしれません。傷(いた)んだ魚が増えるかもしれません。ゴミも増えるでしょう。
管理釣り場さんとしての施設管理能力や魚の調達力が問われる場面がくるかもしれません。


で、そんな好循環の中で、仮に不意の自然災害などで(例えば)上記★のような事象が起きてしまったらどうでしょうか。もしかして最悪そこから負のスパイラルに片足を突っ込むかもしれません。


こういったことを考えると、長期間に渡って永続的に管理釣り場という事業を続けていくというのは結構大変ですよね。老舗と言われている釣り場さんの継続的な努力は相当なものだと推測します。(何も管理釣り場経営だけではなく、世間一般の商売を営んでいる企業体全般に言えることです)
管理釣り場の場合は、単に人間に起因する要因だけでなく、魚や天候といった、経営者のかたにとって(人間にとって)アンコントラーブルな自然の要素が大きいので、これもリスクになりますから余計に厄介です。


釣りというレジャーが好きで、これを続けていきたいなら、やはり釣り場さんは一つでも多い方がいいですよね。だから私は心の中でどんな釣り場さんでも応援してます。時には実際に釣りに行き、そこに入漁料を落とすことで物的支援をします(もちろん、本質的には「支援」なんて高飛車なものではなくて、単に自分が楽しむための対価としてですけど:笑)。
「こちらが釣らせてやってんだ!」という鼻持ちならない釣り場さんは無いですよね〜。もしあったら私はそこには行きません。「お客さんに釣ってもらいたい。楽しんでもらいたい」と思って、色々な企業努力をしているはずです。普段釣りに行っているとほとんど目にしないかもしれませんが、裏では相当努力していると思います。そんなことに思いを巡らせると・・・・・・・・・・、「エリア経営者さんたちこれからも頑張って!」と思っちゃいます。


Mくらを使ってもらうことで少しでも釣果が伸びれば、その釣り場さん・別の釣り場さんに行きたくなるでしょうから、ほんの少しはこの業界に"恩返し"できているのかな、とちょっと嬉しくなったりします。^_^