モノ作りって・・・

接着剤 → ドロドロ・ベタベタ、しかも臭い
バルサ材 → そのままだと柔らかくて、爪を立てようものなら簡単に傷がつく・へこむ
ステンレス針金 → ぐにゃぐにゃしている。簡単に折れ曲がる
セルロース(ボディ硬化用) → とにかく臭い。正真正銘の有機溶剤なので継続的に嗅ぐとラリってしまう
ボディーやリップをヤスリ掛けした際に飛び散る粉塵 → フワフワと空気中を漂い、吸い込むと肺に悪いですね。相当・・・


最近Mくらを作っていると、ほんと感じることがあります。
それは、「ハンドメイドルアービルディングは、不安定なものを安定化させる仕事」だな、と。
上記のような様々な「不安定さ」を、手間と時間を掛けることで「安定化」させていきます。Mくらユーザーの皆さんのお手元には「完全安定化」したものが送りだされていきます。


Mくらはハンドメイドルアーの中ではかなり特殊な作りをしているため、接着剤を大量に使います。これが固まるまでに結構時間が掛かります。しかも臭い。
ボディーはバルサなので、セルロースで硬化させるために全部で15回程度デッピング(ドブ漬け)します。これまた時間はかかるし、臭いとの闘いでもあります。(専用の作業ブースを持たない私にはもちろん防毒マスクは欠かせません)


ハンドメイドルアーに関わらず、様々な商品はその製作工程の途中では「不安定」な状態にあることがほとんどだと思います。それが最終的に完成することで、日常生活で掴んだり場合によっては口にくわえたりしても無害な状態で使えるようになっている・・・・。
ん〜、物を作るって、そういった「不安定なものを安定化させる仕事だな」って、つくづく感じる今日この頃です。